教室やスクールの電力の消費は何時が一番多い?電気代を節約するには?

教室・スクールを開講しているスポーツクラブでは、毎月の電気代も高額になります。
そこで節約のために、電気の消費や利用者の多い時間帯をチェックし、省電力対策をしたり、電気会社や契約プランを変更したりといった方法を検討することも大切です。

今回は、教室・スクールの電気代を節約するためにおさえておきたい情報をまとめてご紹介します。

スポーツクラブでかかる電気代の平均はいくら?

節電を目指すに当たってまずは、クラブ全体でかかっている電気代を把握することが大切です。
また、他のクラブがどのくらいの電気を使っているのか平均を知ることで、自分のスポーツクラブの電気使用量が多いのか少ないのかが見えてきます。

そこから、どの程度の節約を目指すか、目標を定めていくようにしましょう。

平均電気代はいくら?

「フィットネス産業基礎データ資料2007」(社団法人日本フィットネス産業協会・財団法人日本健康スポーツ連盟共同調査資料)に記載されている調査結果によると、クラブの平均電気代はひと月あたり約164万円。
年間で2千万円近い金額(約1,968万円)となっています。
これは、都内のフィットネスクラブの72.4%を占めるプール・ジム・スタジオのある(PGS型)4店舗で現地調査を行い、延床面積平均4,306平米、エネルギー消費原単位は年間平均4,971MJ/平米という数値結果を元に算出された金額です。

電気はどんなことに使われている?

クラブでは、さまざまなところで電気が使われています。
クラブの館内だけでなく駐車場や駐輪場といった外でも使われている照明はもちろんのこと、プールの水をろ過する装置や小さなところではトイレの温水便座などにも電気は必要です。

なかでも特に使用量の多いものが照明と空調設備です。
それぞれ、東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センターの「フィットネスクラブの省エネルギー対策 改訂版」によると、電力消費のうち照明設備が27%、空調換気設備で25%と半分以上を占めてします。
そのため、照明設備を変更したり、エアコンの設定温度を変えたりするだけでなく、フィルター掃除などのメンテナンス、設置場所なども節電には大切です。

また、照明設備、空調・換気設備の次に電力を使っているのはプール・温浴系統動力です。
プール・温浴系統動力は電力消費全体の24%と、上位3つの用途だけで76%となることから「照明」「空調・換気」「プール・温浴系統動力」で節電をするだけで大きな節約につながります。

スポーツクラブでは、多くの場所で電気をたくさん使っており、節電のために工夫を凝らすことは大切ですが、同時に、クラブ会員の利便性やサービスの質を落とさないようにすることにも気を配っていかなければなりません。
「いつ・どこで・どんな対策をたてていくのか」は、広い視野をもってしっかり検討していくのがおすすめです。

シャワーやお風呂でガス代もかかっている

前出の「フィットネス産業基礎データ資料2007」によると、スポーツクラブでかかるエネルギー費は、年間約5,965万円で、そのうち電気にかかる費用は33%と約3割程度となっています。
残りの7割の使用項目は、燃料(ガス)24%・水道43%で、エネルギー費の節約には電気だけでなくガスや水道の使用についての見直しも必要なのです。

たとえば、クラブ会員がスポーツ後の汗を流すシャワーやお風呂にもガス代や水道代はかかっています。
他にも、ほとんどのクラブにある温水プールもガスで温度を上げているケースが多く水もたくさん使われています。
そのため、電気代だけでなくエネルギー費の削減時にはガスや水道もチェックしておくことも大切です。

施設の利用者にとって最低限必要なサービス

スポーツクラブで運動をする方にとって、いつでも快適に過ごせる環境を提供することは、最低限必要なサービスだといえます。
そしてそのためには、クラブのなかの温度を一定に保つエアコンは欠かせない設備です。
また、適度な明るさを保つ照明設備も不可欠なものです。

しかし、館内全部を快適な環境に保つためには照明やエアコンの設置台数も多くなるため、たくさんの電力を必要とします。
それが、消費電力の半分以上を照明と空調・換気設備が占めている理由のひとつでもあります。
これらの最低限必要なサービスを維持し、身体を動かしにくるクラブ会員の方々に快適に過ごしてもらうためにも、照明やエアコンの節電対策は重要だといえるでしょう。

エアコンの設置場所で電気代を節約する

電力の消費量の多いエアコンは、設置場所や送風の向き、温度などを調整するだけでも電気代を節約することが可能です。
設置場所・送風、循環・温度の3つをポイントにチェックしておきましょう。

どこに設置するのがよい?

一般的に設置場所は、「風が行き渡る場所」がよいとされています。
柱や棚などで風が遮られてしまうことのないよう置く場所を決めるのがポイントです。
また、広い場所に設置するときには部屋の中心に、狭い空間なら壁面よりに置くと効率的に空気を暖めたり冷やしたりすることができます。
すでに天井に埋込み式の空調がつけられていて、場所を動かすことができないケースでは、空調の位置を変更するには大規模な工事が必要となってしまうため、棚の位置など動かせるものの配置替えで調整しましょう。

送風の向き、循環を考える

個室空間よりも広い空間が多いスポーツクラブでは、空気の循環がうまくいかず、心地よい温度に調整できている場所とそうではない場所ができ、温度むらが生まれてしまうことも多く見られます。
そうした空間では、サーキュレータや大型の扇風機を使い、空気を循環させることで、温度ムラの解消を行います。

また、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質があるため、夏は送風の向きをもっとも高い位置にし、冬はなるべく送風の向きを下へ向けるようにするのも室内の温度を一定にするためのコツです。
サーキュレータ等を使うときには、運動している方に風が当たりすぎないよう風の方向にも注意が必要です。

設定温度は場所ごとにチェック

政府が推奨している温度設定は、事務室などで、夏期28度、冬期20度です。
設定温度は1℃変えることで消費エネルギーが約10%変化するとされています。
夏期であれば温度設定を上げる、冬期は下げることでエネルギーの消費を抑えられます。

また、温度計を各施設・部屋の床上1.5mの運動する方に近い壁面に設置し、場所ごと・時間ごとに温度をチェックしたうえで設定温度を調整することも大切です。
広い空間では、ひとつの部屋のなかにいくつも温度計を設置し、温度ムラが生じていないかを見て、送風の向きや空気の循環を整えていくようにしましょう。

エアコンを使用する時間帯で電気料金を節約する

空調を使って館内を快適な温度に保つといっても、1日中同じ温度に設定していると無駄が多くなる可能性があります。
室温は時間帯やそのときの利用者の数によっても変わってきます。電気料金の節約には空調を使う時間帯への着目も必要です。

温度変化を時間帯で見分ける

特に春先や秋口など、朝夕と日中の気温に大きな変化があるときには、時間帯によって室内の温度にも変化が生まれます。
朝夕は冷え込むものの、日中は汗ばむような陽気になるときには時間帯によってエアコンの設定温度を変えて、電力の消費を抑えるようにしましょう。

また、夏場や冬場は、空調をつけた直後は電力の消費が大きくなります。
設定温度を変え急激に冷やしたり暖めたりしようとすると、冷えすぎや暖めすぎになることもあるため、温度調整には注意が必要です。
できるだけ、設定温度の上限下限を定め、目安である夏期28度冬期20度から大きく外れることのないようにして電気料金が上がらないようにすることもポイントです。

利用者が多いと電力消費も増える

身体を動かす人が多いと、室内温度が上昇し電力消費も増えてしまいます。
常に快適な温度を保つことももちろんですが、電気料金が上がらないよう、人が増えてきたら扇風機などで空気の循環を促すなどエアコンだけに頼らない調整方法を取るのもおすすめです。
利用者が多い時間帯を調べておくことでインストラクターやスタッフが事前に温度変化に対応する準備ができるようになります。
電力消費を抑えるためにも人の多くなる時間帯などを把握しておくようにしましょう。

施設の利用者が多い時間帯

スポーツクラブの立地やクラブ会員の生活サイクルによって混雑する時間帯は変わってきます。たとえば、会社勤めの方が多いところでは平日の夕方以降が混雑し、高齢者や主婦の利用が多ければ平日の日中に集中します。各クラブの会員傾向や実際の利用状況を見て、混雑する時間帯を見きわめておくようにすると、電力消費の多い時間帯も見えてくるので、節電対策にいかしていきましょう。

利用者が多いときの電力消費はなぜ増える?

館内に人が少ないときには、使っていない部屋の照明を落としたり、温度変化も少ないため空調の稼働が穏やかであったりと電力消費が緩やかになりますが、室内に人が多くいればそれだけ温度変化も大きくなります。
そのため、温度を調整しようと空調もフル稼働になり電力消費が伸びていきます。
また、シャワーやトイレを使うことでも電気は消費されていきます。人が多くなるというだけで、電力消費は増えてしまうのです。
そのため、その時間帯に合った節電方法を考え、対策を立てていくことが重要となっていきます。

教室・スクールの電気代の削減は使用時間に合わせて節約

スポーツクラブで行われる教室・スクールの電気代は使用時間に合わせた節約方法を取ることで、効果的な削減が行えます。
朝・日中・夜の3つの時間帯に分けて節約方法を検討していきましょう。

朝は、館内の空調を入れて快適な温度に調整するだけでなく、プールの温度管理等も行わなければならないため、電力を多く消費します。
なるべく早く館内の温度調整ができるよう、空調だけではなくサーキュレータ等も使って効率的な循環を行うことでも電力の消費を抑えることが可能です。
また、プールは夜間に温度が下がりすぎないよう、水面にカバーをかけておくなどの工夫も大切です。
照明は、スタッフが作業するのに困らない明るさにし、不要な場所は暗いままにしておくのも効果的です。

日中

クラブの会員が訪れている日中は、照明は必須となるため誰もいない場所以外は明かりをつけておかなければなりません。
しかし、外が明るく窓などから光を取り入れられるところでは、照明をすべてつけておく必要はないため、様子を見ながら光量を調節していくことで電力消費を抑えられます。
同じように、空調による温度調整も、室温をチェックしながら冷えすぎ暖めすぎを防いでいきましょう。

特に、平日夕方以降にピークを迎えるクラブでは、電力消費がもっとも多くなる時間帯が夜です。
日中から気温も変化するため空調もしっかり稼働させ、照明もつけなければなりません。
夜間の電力消費を抑えるには、日頃から空調のメンテナンスをしておくことや照明器具を節電タイプに変更するなどの対策が効果的です。
また、電気会社との契約内容を見直し、他社へ切り替えたり契約を変更したりすることでも固定でかかるコストを減らしていくことができます。

毎日の積み重ねから、電力消費の多い時間にも、電気の使用量を抑えることは可能です。
ひとつひとつ丁寧に対応していき、クラブ全体での大幅な節約を目指しましょう。

おわりに

教室・スクールの電力消費が多くなる時間帯は、夜に集中することが多いと考えられます。
しかし、クラブの会員傾向によっては、日中に利用者が多く電力の消費が増えるケースもあるため、まずはどこにピークがあるのかを調べて、時間帯ごとの対策を進めていくようにしましょう。
電気代を削減したいときには、空気の循環調整などの小さな工夫から照明器具や大きな装置を入れ替えるなどの大きな変化までさまざまな方法を取ることができます。
そのとき必要なことを取り入れて、大きな節約につながるようにしていきましょう。

そのためには、電力会社との契約を見直すことも大切です。料金シミュレーションを活用して、どのくらいの節約につながるかをチェックしてみましょう。

参考:
「フィットネスクラブの省エネルギー対策」東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター
http://96-5.co/PhA

「フィットネスクラブの省エネルギー対策 改訂版」東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター
https://www.tokyo-co2down.jp/cmsup/pdf/fitness-02.pdf
事業者様必見!
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