キュービクルの維持費はどれくらい?

キュービクルの維持費はどれくらい?

目次

  1. キュービクルの維持に必要なこと
    1. メンテナンス
    2. 部品交換
    3. 追加工事
  2. キュービクルの維持費を削減するために
    1. メンテナンスはこまめに行う
    2. 清掃はこまめに行う
  3. キュービクルの保守不備で起こる波及事故とは?

高圧電力を契約するために必要なキュービクルは、設備そのものが高額でありますが、さらに維持費用も必要になります。今回は、キュービクルの維持費用がどれくらいかかるのかということについてご紹介していきたいと思います。

キュービクルの維持に必要なこと

キュービクルは小型のものでも200万円前後しますが、設備を維持するためには以下のようなことが必要になります。

メンテナンス

キュービクルは法律上自家用電気工作物という設備にあたります。この自家用電気工作物は電気事業法38条で以下のように定められており、設置・運用してくためには国に届け出る必要があります。

電気事業の用に供する電気工作物及び一般用電気工作物以外の電気工作物
電気事業法

キュービクルは高い電圧の電流を受電する装置であるため、故障したまま放置していると事故につながる可能性が非常に高く、月次・年次でメンテナンスを行うことが国から義務付けられているのです。この工事は、誰でもできるものではなく、電気主任技術者試験(通称:電験)という国家試験に合格した電気主任技術者を雇用して行わなくてはなりません。

しかし、多くの事業者はメンテナンスのためだけに技術者を雇用することもできないため、外部委託承認制度を利用し、業者にメンテナンスしてもらう方法を選択しています。

メンテナンスを外部委託するときに必要な費用は設備容量によって変動しますが、月額10,000円〜30,000円程度であることが一般的です。

部品交換

キュービクルの耐用年数は、法定耐用年数では15年と定められていますが、使用環境によっては20年、30年以上になることもあります。逆に使用環境によっては10年そこそこで故障してしまう可能性もあるということです。

キュービクルが故障する原因を限りなく排除できていれば20年間は部品交換の必要もなく運用することができるでしょうが、多くの場合はそうはいきません。故障すれば部品交換が必要になります。キュービクルの部品は、高電圧の電流を扱うため非常に高額なものが多く、小さな部品や何でもないケーブルでも数万円という値段がついたりします。中には100万円を超える部品もあるため、長い年数運用していればこれらの部品交換に必要な費用も発生します。

追加工事

特に工場の場合は注文の数が多くなれば設備の増設も考えなければならないかもしれません。設備変更・増設をすると、必要な電力も変わってくると思います。——となると、当然キュービクルも増設する必要があります。キュービクルの増設にはやはり200万円以上の費用が必要になりますので、増設が決まっているような場合には前もって設備容量が大きいキュービクルを設置しておくのも手ではないでしょうか。

キュービクルの維持費を削減するために

キュービクルの維持費を削減するためには、部品交換をいかに少なくして、寿命を引き伸ばすかということがとても大事です。以下では、キュービクルの維持費を削減するためのポイントについてご紹介していきます。

メンテナンスはこまめに行う

キュービクルの法定点検では、事故が発生しないように最低限の点検しか行いません。この他にも、より精密な点検を事業者側に以来しておくことで故障の原因を早期発見することができるかもしれません。

高額な部品交換をしなければいけなくなる前に、保険として点検を行ってくれる事業者と相談してより精密な点検を行ってもらえるようにしておきましょう。

清掃はこまめに行う

キュービクルは外に設置していてもある程度の防水が施されているため安心して使うことができますが、それでも雨が降ったあとに濡れっぱなしになっていたりする状態はよくありません。キュービクルの事故の原因は湿気や埃によるものがとても多いからです。

事故が発生して取り返しがつかなくなる前に清掃はこまめに行いましょう。

キュービクルの保守不備で起こる波及事故とは?

繰り返しになりますが、キュービクルは高電圧の電流を扱うとても危険なものです。例えばキュービクルには電気を通さない絶縁というものが搭載されていますが、これが経年劣化するとキュービクルが放電し、第三者の電気設備を停電させることもあります。

近くにある交通機関システムに影響が及んだ場合、当然損害賠償を請求されることになるでしょう。病院などに影響が及んだ場合は人命に影響してしまう可能性もあります。こういったキュービクルの故障にとどまらない事故のことを波及事故と言いますが、波及事故の原因の半数近くは保守不備……つまり、メンテナンスを行っていないことによるものだという統計が出ています。(資源エネルギー庁統計)

月額数万円のメンテナンスに発生する費用を削減して事故を引き起こしてしまうなんてことがあっては、元も子もないので、波及工事防止のためにも日頃から設備のメンテナンスや清掃はこまめに行う癖をつけておきましょう。

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