そのキュービクル果たして必要?キュービクルがないほうが電気代が安くなることも

そのキュービクル果たして必要?キュービクルがないほうが電気代が安くなることも

目次

  1. 1.毎月の電気代がそこまで高くない場合
  2. 2.キュービクルが比較的新しい場合
  3. 3.キュービクルが極端に古い場合
  4. まとめ

居抜き物件を契約した時に前オーナーがキュービクルを利用していた場合、キュービクルをそのままにしている場合があります。キュービクルは設置費用がとても高額ですから、「ラッキー」と思って安易に使用していませんか?

実は、なんでもかんでもキュービクルを利用すれば安くなるというものでもなく、むしろ早めに買い取ってもらったほうが良いかもしれません。

今回は、キュービクルが不必要ないくつかのケースをご紹介していきたいと思います。

1.毎月の電気代がそこまで高くない場合

キュービクルは高圧電力を利用するために必要なものですが、毎月の電気代が高くない場合、むしろその維持費にコストが持って行かれる可能性があります。

例えば2019年1月時点、毎月1,000kWhの電力を使った時、東京電力エリアの電気代は低圧電力と高圧電力で以下のような差があります。

高圧電力
従量料金(17.05円×1,000kWh)+基本料金(1,269円)=17,209円
低圧電力
従量料金(17.52円×120kWh+26円×180kWh+30.02円×700kWh)+基本料金(1,123円)=28,919円

約1万円程度の差ですが、キュービクルの維持には法定で決められたメンテナンスが必要になります。維持費はスモールでも1万円程度必要になりますし、さらに故障すれば修理で数百万円が必要になることもあります。

故障するリスクを考えるとわざわざキュービクルを維持して安い電気代を選ぶのはバカバカしいです。キュービクルによって経費が削減できるのは、だいたい毎月の電気代が30万円を超えるような場合です。

24時間稼働しているコンビニや消費電力が大きい工場であれば利用価値がありますが、中規模の飲食店では普通は設置しないほうがお得であることが多いです。

2.キュービクルが比較的新しい場合

もちろん、電気代を毎月40万円近く支払っていて、キュービクルを利用する価値があるのであればそのままキュービクルを利用する価値はありますが、そうでない場合でキュービクルが比較的新しい場合はそのキュービクルを業者に買い取ってもらうことができるかもしれません。

キュービクルは設置工事費も高額ですが、撤去費用も高額です。特に古いものであれば、PCBという有毒な物質が含まれているため、処分費に1千万円近い金額が必要になることも……。

比較的新しくて、経費を削減できているか怪しい時などは、そうそうに買い取ってもらうほうが良いかもしれません。――というのも、キュービクルは消耗品で耐用年数は15年程度、使えば使うほど価値が低くなっていきます。価値が低くなったら最後どこにも買い取ってもらえず、スクラップ行きになってしまいますから、撤去工事費+運送費+産業廃棄物処理費のような様々な費用が発生することになります。

3.キュービクルが極端に古い場合

キュービクルが極端に古いモデルの場合は「不要」というより早急に手放さなければならないと考えましょう。

キュービクルの部品には様々なものが利用されていますが、高圧電力を扱う機器であるため、電気を通さない絶縁体というものが必要になります。古いキュービクルではこの絶縁体として、PCBという現在は使用が禁止されている物質が使われていることがあります。このPCBが厄介。

PCBとはポリ塩化ビフェニル(polychlorinated biphenyl)の略で、人間を含む生命体に有毒であるため全世界で全廃することがPOPs条約で約束されています。日本でも例外なく、『ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法』という法律で2027年度までに法律に従ってPCBを完全に処理することが義務付けられています。

同法によって、2027年までに適正な処理を行わずに改善命令を無視した場合、3年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金まはた併料が課せられることになります。また、不法に投棄したり許可なく他社に譲渡することも認められていませんので、古いキュービクルを保有している場合はメーカーに連絡してPCB検査をしてもらうようにしましょう。

キュービクルにPCBが含まれている場合は数百万円の費用を支払って規定の施設で処分してもらう必要がありますが、中小企業や個人事業主が処理する場合は今なら補助金が出る可能性があります。補助金があれば処分費用の大半を国が負担してくれるので、補助金が出るうちに処分しておいたほうが良いでしょう。

まとめ

さて、キュービクルが不要なケースをご紹介してきました。特にキュービクルにPCBが含まれている場合は全国に5箇所しかない施設に処理の依頼をする必要があります。5箇所しかないため当然待ち時間もあり、場合によっては数年間待たなければならないことも。このため早め早めの行動が必要になります。

当サイトではキュービクルの処分に関するご相談も受け付けておりますので、是非一度お気軽に無料相談していただければと思います。

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