明るさ変更で売上アップ!?照明と生産性の話

明るさ変更で売上アップ!?照明と生産性の話

目次

  1. 明るさで生産性がアップする!?
  2. 覆されつつあるクルイトフの快適カーブ
  3. 快適と生産性は異なる
  4. 明るさを調節できるLEDに切り替えよう

2019年、日本では働き方改革関連法が施行されます。この法律が施行されて以降、事業者は「生産性アップ」や「効率アップ」というものと向き合わなければならなくなります。なぜなら、社員を労働させることができる時間が減少し、さらに非正規雇用労働者の賃金を上昇させなければならないからです。

これまでは日本人の性格「事なかれ主義」に助けられてきた経営者の皆さんも、「いかに効率よく社員を働かせるか」「この作業は本当に必要なのか」「どうすればこの仕事が早く終わるのか」などなど様々なことを考えて会社を監督していく必要があるのです。

さて、そんな生産性と「明るさ」が密接な関係があることをご存知でしたか?今回は、照明の明るさと生産性についてご紹介していければと思います。

明るさで生産性がアップする!?

そもそも明るさと生産性という話が世界で始めて出てきたのは、経営管理論の走りとして有名なフレデリック・テイラーが行った「ホーソン実験」です。経営学や社会学では有名な話ですね。

テイラーはとある工場で、「生産性」というものと労働環境との結びつきをあらゆる視点から実験しました。テイラーは実に様々なものと労働効率の結びつきを複数名の社員を観察しながら解明しようとしたのです。職場の人間関係、賃金、その日の気温……その中の一つが「明るさ」です。

実験の詳細は割愛しますが、テイラーが行った実験によって、明るさと生産性は密接な関わりがあることがわかったのです。——というのも、これは当たり前の話で、「暗くて手元がよく見えなければ作業に支障をきたす」みたいな話でした。

その後、クルイトフの快適カーブというものが提唱されることになります。クルイトフの快適カーブとは、オランダの物理学者クルイトフが行った実験結果をもとに「人間が快適だと感じる明るさ」と「人間が不快だと感じる明るさ」について集計を取り、x軸を色温度、y軸を照度とした時に快適と不快の境界線を表したグラフのようなものです。

クルイトフの快適カーブ

この実験結果から人間は750lxという照度で比較的快適に労働を行うことができると長年信じてこられました。現在でも一部では「最も生産性が高まるのは750lxだ」と信じられており、これが理由でオフィスでは非常に明るい照度が採用されています。

実際に750lxという明るさは真っ昼間の外と同じ明るさで、古来より人間が活動してきた時間朝起きて労働をして夜に眠るという生活リズムの中で「仕事をしている時間の明るさ」として認識しています。——たしかに生物学的にも理にかなった話です。——しかし、最近になってこの750lx神話というものが覆されつつあるのです。

覆されつつあるクルイトフの快適カーブ

しかし時代が進むにつれて、クルイトフの快適カーブによって信じられてきた750lx神話も、近年の急速な技術の発展によって覆されつつあります。

思い返せばここ数年間、私達の生活は眼を見張るほど変化しました。インターネットやPCの普及によって作業の密度は高まり、通信が高速したことによって業務を裁くスピードも求められるようになってきました。また、スマートフォンの普及によって一日中液晶画面を眺めているような時代です。

それだけでなく、業務の内容も変わってきました。これまでは工場で作ったものを売るというビジネスモデルが多かったですが、次第にPCのソフトウェアを使って打ち込まれた文字列が商品になったり、プログラミング言語が記載されたテキストファイルが納品されたりし始めたのです。

このように私達の生活だけでなく、仕事の内容まで大きく変わってしまった現代において、必ずしも750lxが生産性を向上させる明るさではないという説が提唱され始めました。

快適と生産性は異なる

1941年に発表されたクルイトフの快適カーブからも数々の研究が重ねられ、2000年に入ってからも家電メーカー、研究機関によって明るさと生産性については様々な実験がされてきました。近年の研究の成果によって現在では、「生産性が上がる明るさ」について、以下のように考えられています。

  • 職種によって快適だと感じる明るさが異なる
  • 管理職は750lx程度の明るさを好み、クリエイティブな職種では400lx前後の比較的低い照度を好む傾向がある
  • 人は普段生活している環境と同じ明るさを快適だと感じる
  • 「快適」と「生産性」は実は関係がない可能性がある

このように、生活のスタイルが多様化した社会では、人々の生活スタイルは異なってきており、このため人によって好む明るさは異なり、生産性が上がる明るさも異なるというのです。

ですので、今のところ「人によって明るさを変えてあげることで生産性は最も高くなる」ということが言えるのではないでしょうか。

明るさを調節できるLEDに切り替えよう

現在の照明はLED電球が主流になりつつあります。これは職場の電気も同じです。このLEDは「電気代を削減できる」「寿命が長くて切り替えのコストが必要ない」というメリットがある以外にも、「照度を変更することができる」というメリットがあります。

特にオフィスなどではデスクごとに照度を調整できる機能がついていれば便利かもしれませんね。調整できるようにしておけば、一人ひとりに最適な明るさを提供することができて、生産性アップひいては売上げアップに繋がるかもしれません!2019年4月から開始する「働き方改革」を機に「職場の明るさ」についても考えてみてはいかがでしょうか?

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