小型変圧器を使うのは違法!?違法と合法の境目とは

小型変圧器を使うのは違法!?違法と合法の境目とは

目次

  1. 業務用の「動力」とは?
  2. 三相200Vを変圧して100Vで使うのは契約違反
  3. 小型変圧器をめぐるトラブル事例
    1. 電気代が安くならない
    2. 電化製品が故障する
  4. 小型変圧器は電力会社に必ず発覚する
  5. まとめ

飲食店などを経営していると「小型変圧器を設置すると電気代が半額になる」といった勧誘を受けることもあります。しかし、そもそも小型変圧器は勝手に使用して良いものなのか、違法にはならないのか気になるところです。

ホームセンターなどで小型変圧器が販売されているところを見ると、合法的な使い方もあると考えられます。いったい、小型変圧器の使用はどこまでがOKで、どこからがNGになるのでしょうか。また、本当に電気代の節約になるのか等、気になるポイントを調査しました。

業務用の「動力」とは?

業務用の電気契約には「動力」というものがあります。一般家庭の電気が単相100Vであるのに対して、動力は三相200Vになっています。単相と違い、三相は3本の電線で多くの電気を送ることができるのが特徴です。

溶接機、リフトなど多くの電気を消費する機材を置いている工場はもちろん、業務用エアコンを使用する飲食店でも動力を契約しているところは少なくありません。動力は一般的な従量電灯契約よりも単価が安いことが特徴です。確かに節電になることは間違いありません。

三相200Vを変圧して100Vで使うのは契約違反

電力会社の電気供給約款には、動力プランで契約が可能な三相200Vの電気を勝手に変圧して使用することは契約違反であるとの記載があります。電力会社は変圧した電気の3倍の金額を請求できるようになっているので、くれぐれも注意が必要です。さらに、電力の供給を停止されてしまうこともあります。

電気法にこそ触れませんが、電力会社が偽計業務妨害罪として訴えることは可能です。そうなると書類送検され、3年以下の懲役または50万円以下の罰金刑が課せられることもあります。

電力会社との契約違反にならず、偽計業務妨害罪に問われる心配もないケースは、発電機で使用する時などごく一部です。本来ならば、小型変圧器は電気工事士の資格がなければ取り扱うことはできません。にもかかわらず、普通の飲食店などに小型変圧器をすすめてくる業者は、そもそもあやしいと考えて間違いないでしょう。

小型変圧器をめぐるトラブル事例

最近、小型変圧器のセールスをめぐる次のようなトラブルが多発しています。

電気代が安くならない

電気代節約をうたい文句にしている小型変圧器ですが「1,000円ぐらいしか安くならない」どころか「電気代が2割増になってしまった」といった苦情さえあります。一部の電化製品だけに対応している小型変圧器ではこのようなことが起きてしまうのです。

電化製品が故障する

たとえば、照明器具のみに対応している小型変圧器では、冷蔵庫、エアコンなどが故障することもあります。「家電製品が長持ちする」と、事実とは逆のPRをしている小型変圧器もあり要注意です。

小型変圧器は電力会社に必ず発覚する

本当に電気代が半額になるような小型変圧器もありますが、急に電力使用量が減ることにより、必ず電力会社に発覚します。当然、電力会社から小型変圧器の撤去を要請されるのはいうまでもありません。

すると「契約違反にならない小型変圧器と交換する」などと持ちかけてくる業者もいますが、信用しないようにしてください。ただちに契約を解約するようにしましょう。なかなか話が進まない時には消費者相談センターなどを利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

飲食店な小型変圧器の利用を勧誘されても、それは基本的には電力会社との契約違反となる行為です。小型変圧器の購入だけでも100万円以上のローンを組まされることも多いうえに、故障した電化製品を買い替えなければいけないなど、痛い出費に悩むこともあります。

節電対策としてすすめられる小型変圧器ですが、電気代が安くならないどころかかえって高くなってしまうケースも!安易に契約しないように、くれぐれも注意してください。

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