1年間でこんなに変わる!介護施設の電気代を省エネ対策で節電!

介護保険施設は、介護保険制度の適用を受ける方が利用できる施設です。
施設の形態は、介護老人保険施設や特別養護老人ホーム等の他、デイサービスやショートステイそしてグループホームなども含まれます。

入所・通所者の体調は一人ひとり異なり、代謝機能や体力が衰えている方に、快適なサービスを提供するためには、入所・通所者の方を第一に考えた節電施策を取り入れる必要があります。

そこで今回は、施設の節電方法をご紹介します。

介護施設での省エネ

施設での省エネは、入所者や通所者の健康に配慮した省エネ施策を行う必要があります。
まずは、企業が主体となり省エネ活動の中心を担うエネルギー管理者を決定し、管理組織や体制を作りましょう。

省エネのPCDAサイクル

管理体制を構築したら、従業員への教育だけではなく、通所者・入所者への協力依頼、そして入所・通所者の家族の理解を得ることも重要なポイントです。
そして、現在のエネルギーの使用量を把握し、改善目標を設定します。
単に「節電」というだけではなく、具体的な数値を目標にすることで、モチベーションを高めることもできます。
改善活動を行うだけではなく効果の検証をし、エネルギー使用状況を把握してそれを踏まえさらなる目標の設定と改善活動を行います。
これらを繰り返すことで、トライアンドエラーを行い、施策の精度を高めていきましょう。

従業員教育の方法とは

小規模な施設の場合、経営者だけではなく従業員も、設備や節電に関する十分な知識がないケースが珍しくありません。
設備専用の職員を配置するのが難しいケースでは、設備の知識や省エネの知識をわかりやすく伝えることが大切なポイントです。
主な省エネの施策をリストアップして紹介するだけではなく、省エネ効果の高い施策がわかるようにすると、より効果を高めることができます。
家庭でも活用することができる知識でもありますので、是非周知し従業員全員で取り組むように呼びかけを行いましょう。

施設の省エネの特徴とは

入所施設では、入居者は24時間居住するので、形態的には「ホテル」が近いですが、感染管理も含めて一部で医療行為があるので「病院」の機能も含まれています。
また、「生活する」という基本を見ると、「共同住宅」に近い側面を持っています。

高齢者の傾向として、高温多湿の空調環境を好む傾向が強くあり、冷房は望まれないケースも多くあります。
しかし、室内でも熱中症にかかるケースはあるので、室温管理や水分補給に気を配ることが大切です。
入所・通所者の中には、自分自身で空調や照明を操作することができないケースもあり、きめ細やかな配慮とサービスそして節電を両立させる必要があるのです。

電気代を削減するポイント

産労総合研究所では、「介護施設における経費削減に関する実態調査」において、各施設が行っている節電の施策を紹介しています。

各施設が行っている施策とは

これによると約半数の施設が「蛍光灯や電球の使う本数を制限した」と回答を寄せており、「職員のエレベーターを禁止した」、「LED蛍光灯に交換した」と続いています。

また3割以上の施設で「入所・通所者のエアコンの温度を制限した」という回答があり、「入居者が居室で使うテレビ等を有料化した」等と、入所者の居室も節電の対象としている施設が多くあることがわかります。

そして、介護老人保険施設や特別養護老人ホーム等の入所者が24時間施設内にいる場合には、「自販機の夜間を禁止」に「入居者居室の消灯時間を設定」等の施策を取り入れているという回答も寄せられました。

他の施設が行っている施策を参考にすることで、効率よくエネルギー量を節約することができます。

社会福祉・介護施設(特別養護老人ホーム)のエネルギー消費

経済産業省が発表した「社会福祉・介護事業における省エネルギー実施要領」によると、特別養護老人ホームのエネルギー消費原単位は年間2,390MJ/平方メートルとなっており、共同住宅に近いとされています。

ただし、開所時間が約8時間前後というケースが多い通所施設と、24時間営業の入所施設では、一般的に規模の差や浴室の数などに差が多くあります。

職員が使用しているスペースの省エネ

職員が使っているスペースの省エネでは、無駄を徹底的になくすことが大切です。

照明に関する施策

事務室の照明を間引きし、使っていないエリアの消灯を徹底することで、ホテルのような施設の場合には、約13%もの建物全体に対する節電効果を得ることができます。
つまり、入所者が24時間居るケースでは、照明の間引きは非常に効果的といえます。

エアコンの温度設定

利用者が使っているスペースは、適温を保つ必要がありますが、従業員専用のスペースでは、冷房の効きを良くするために設定温度を下げているケースが珍しくありません。
暑い夏場に忙しく動き回る従業員は、体感温度が高くなり設定温度を低くしてしまいがちです。

しかし、エアコンの設定温度を1℃あげるだけで、約10%もの節電効果が期待できます。
サーキュレーターや扇風機を併用することで、空調効率をあげることができるので、ぜひ活用してください。

冷蔵庫

庫内の整理を定期的に行い、庫内に物を詰め込みすぎず、温度調節を適温にするだけで、約3%の節電効果が期待できます。
冷蔵庫を使う際には、熱いものは冷めてから入れるように心がけたり、冷気が逃げてしまうのを避けるために冷気カーテンを使用したりする方法がおすすめです。

利用者が使用しているスペースの省エネ

利用者が使っているスペースの省エネは、快適さとサービスの両立を考えながら行いましょう。

大きな窓にカーテンやグリーンカーテンを設置し室温を調整する

エアコンが直接利用者にあたることで、体調を崩してしまうケースは少なくありません。
しかし施設の多くは、大きな窓があり採光に優れています。
そのため、室内の温度が上がりやすくなっており、エアコンの消費するエネルギー量が多くなってしまうのです。

そこで、カーテンやブランド、そしてグリーンカーテンなどを活用して、直射日光を遮り空調の効率を上げましょう。
特にへちまなどを活用したグリーンカーテンは、見た目に涼しいだけではなく、すがすがしさもあり、入所者にも好評です。

空調の設定温度を見直す

政府の推奨値は夏場28℃、冬場20℃ですが、利用者の居住ゾーンでは、心身の状態に応じた適切な温度管理が求められます。
経済産業省が発表した「社会福祉・介護事業における省エネルギー実施要領」の試算によると、東京地区の事務所ビル(延床面積 48,000平方メートル)の場合、室内温度を適正化するだけで、年間2,405,000円も節約することができます。

先ほどご紹介したように、高齢者は高温・多湿を好む傾向にありますが、室内でも熱中症になる可能性もあるため、適切な温度管理が求められます。
サーキュレーターや扇風機を併用して、快適な室温を保つようにしてくださいね。

コストをかけて節電する方法

省エネ設備や機器の導入をすると、初期投資が掛かりますが、光熱費は軽減されるので、数年後には償却することができ投資分が回収されます。
長い期間使用するほどコストメリットは増えるので、単に節電を意識するだけではなくランニングコストの削減にも配慮しましょう。

照明を人感センサーで制御する

照明の切り忘れを防ぐために、人感センサーやあかりセンサーを導入することで、減光や消灯の制御を行うことができます。
年間の電力使用量の削減は1,728kWhとなり、電気代を34,6000円も節約することができます。

人感センサ―付きのLED照明は、1灯あたり1,000円台~2,000円台で購入をすることができます。
一度に全て入れ替えると、費用がかさんでしまいますので、廊下やトイレなどの照明の入れ替えを計画的に進めてみましょう。

エアコンのクリーニング

24時間入所者がいる場合、エアコンがフル稼働しているケースは珍しくありません。
フィルターの掃除は従業員でも行うことができますが、内部の清掃は専門業者に依頼する必要があります。
コストは台数や規模によって異なりますが、全ての空調機器のクリーニングを行うと約40万円前後~、エネルギー削減率は約6~10%にもなります。

定期的に業者に清掃を依頼し、点検も行うことで、耐用年数を延ばすことができます。

古いエアコンを買い替える

ダイキン工業のHPでは、エアコンを買い替えるとどの位省エネ効果があるのか紹介しています。
これによると、エアコンのエネルギー消費効率は、古いものと比較して劇的に向上しています。
1995年型の製品では、期間消費電力が1,492kWhで年間電気代が32,800円でした。
しかし、2008年型の製品では期間消費電力量が858kWhで年間電気代が18.900円であり、エネルギー消費を約40%もおさえることができるようになったそうです。

業務用エアコンの買い替えは、初期投資がかさんでしまいますが、節電効果が非常に高いので、古いエアコンを使っている場合には計画的に買い替えをすすめましょう。

設備のメンテナンスによって節電する方法

設備のメンテナンスは必要が生じた場合に行うのではなく、計画を立てて定期的に行い、破損や不具合が起きたときには、速やかに修理を行うことが大切です。
定期的にメンテナンスを行うことで、エネルギー消費を抑えるだけではなく、設備や機器の耐用年数を延ばすこともできます。

エアコンのフィルター掃除

エアコンのフィルターを掃除するだけで、空調効率を保つことができます。
2週間に1回は、エアコンのフィルターを掃除しましょう。

経済産業省の「一般飲食店における省エネルギー実施要領」では、フィルター掃除に関するエネルギー消費量の違いを紹介しています。
これによると、1年間フィルターを掃除行わないケースと、定期的にフィルターを掃除したケースでは、年間約10%もの差異が生じるそうです。

冷蔵庫

業務用冷蔵庫を使用している場合、ドアのパッキンが1cm欠損すると、エネルギー消費量が多くなってしまいます。
冷蔵庫では約17%、冷凍庫では約27%も、エネルギー消費量が増えてしまいます。

冷蔵庫は、庫内だけではなく排気口のほこりなどにも気を配り、定期的に清掃を行いましょう。
また、メンテナンスを計画的に行うだけではなく、破損した場合にはなるべく早く修理を行うように心がけることも重要なポイントです。

参考:経済産業省 「一般飲食店における省エネルギー実施要領」http://www.meti.go.jp/setsuden/press/20080331014/03_2_inshoku_shoene.pdf

契約している電力会社の見直しもおすすめ

エネルギー消費を抑え、節電をすることで電気代を下げる施策を多数ご紹介しましたが、実はひとつひとつの施策に取り組むだけではなく、契約している電力会社を見直すことで、より電気代を削減することができるケースもあります。
ハルエネでんきでは、毎月お手元に届く検針票を基にして、ハルエネでんきに乗り換えた際に安くなる電気代を試算し、比較することができます。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社の「医療機関および介護事業者向けの節電ソリューションを展開節電支援サービス『節電コンシェルジュ』で施設の電気料金を削減」において、実在の施設の節電効果を紹介しています。
これによると、特別養護老人ホームの月別電力使用料は、導入前の4月度には41,343kWhとなっています。
この数値を基に、電力会社を乗り換えるとどの位電気代が安くなるのか試算してみましょう。

契約形態: 法人
現在ご利用中の電気会社: 東京電力
ご契約種別: 従量電灯B
ご契約容量: 60A
使用月: 04月
電気を使った量: 41,343kWh

この条件でシミュレーションを行うと以下の結果になります。

現在の契約の電気代: 年間14,895,834円
ハルエネでんきに乗り換えた場合: 年間15,673,491円
今より: 年間-777,657円/月間-64,805円

電気会社を見直すだけで、年間約78万円もお得になるのは嬉しいですね。
様々な施策とあわせると、よりコストカットすることができます。

おわりに

施設の省エネ対策のポイントをご紹介しましたが如何でしたか。
質の高いサービスを保ち、利用者が快適に過ごせる環境を維持しながら、エネルギー消費を削減するのは大変ですよね。

様々な施策とともに、電力会社を見直すだけで、光熱費を年間何十万円も節約することが可能なケースもあります。
興味をお持ちの方は是非、電力会社を乗り換えるとどれだけお得になるのか、シミュレーションをしてみてくださいね。
先ほどご紹介したハルエネでんきのシミュレーションでは、1ケ月分の検針票を用意して入力するだけで、その場でどれだけ安くなるのか知ることができます。

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